「ハイタンク」とはタンクが通常よりも高い位置に取付けられたタンクの事であり メリットとして小スペースで便器が設置できる事から 昭和50年頃から販売されたスタイルのトイレです
しかし タンクレストイレの普及やトイレの室内の広さが広くなったこと そして節水型便器が主流になった現代では あまり見かけることが無くなりました
そのハイタンクの流し方には種類が2つあります
- フラッシュバルブ(シスタンバルブ) レバーを引くと流れる
- 手引き式・サイホン管 垂れ下がったヒモ(レバー)を引っ張ると流れる
1のシスタンバルブが壊れてしまった場合に2の手引き式に交換する方法を解説します
ハイタンク用のフラッシュバルブ(シスタンバルブ・TOTO)(リードフラッシュバルブ・リクシル)は廃番!
TOTO・シスタンバルブT160やT161は廃番になりピストンバルブ部も部品供給終了となりました
リクシル・リードフラッシュバルブCF-112AやCF-112Bも廃番です しかし部品は有るみたいなのでフラッシュバルブがリクシル(INAX)であれば修繕できそうです
部品早見表 TOTO T160 シスタンバルブ2022/5/27日時点
品番 | 商品名 | 税抜価格 | 数量 |
---|---|---|---|
TH309R | ハンドル部 押し棒部(TH314R¥1.400円) | 4.450円 | 1 |
TH313R | ピストンバルブ部 | 販売終了 | 1 |
TH15326 | 蓋 | 1.500円 | 1 |
TH22004A | 袋ナット40 | 620円 | 2 |
TH72176 | スリップワッシャ | 120円 | 2 |
TH91003E | パッキン | 120円 | 2 |
TH91098S | パッキン | 120円 | 1 |
部品早見表 リクシル CF-112A リードフラッシュバルブ2022/5/27日時点
品番 | 部品名 | 所要数 | 税抜価格 | 注記 |
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A-591-1 | リードフラッシュバルブ ハンドル部 | 1 | 3.360円 | 1978年9月以前の商品はネジが異なるため交換不可 |
A-510 | リードフラッシュバルブ ピストン部 | 1 | 2.100円 | 1978年9月より形状変更していますが新旧互換性あり |
50-257(1P) | カバーパッキン | 1 | 90円 | |
14-42 | カバー | 1 | 廃番 | 1978年9月以前の商品はネジが異なるため交換不可 |
A-255(1P) | 32㎜パイプ差込み部 パッキン (スリップワッシャー付) | 2 | 100円 | |
37-113 | 袋ナット(メッキ付) | 2 | 480円 | 1978年9月以前の商品はネジが異なるため交換不可 |
結論!TOTOのシスタンバルブのピストンバルブ部が故障した場合 実はハイタンクもTOTO・リクシル共に廃番・部品無し ですのでトイレごと取替になります
しかし 他社のカクダイさんで 手引き式の ハイタンクが販売されていますので こちらを組み合わせることで修繕可能です
カクダイのハイタンクセットに交換する
準備する部材・道具
カクダイ・ハイタンクセット235-350 定価39.000円税抜
タンク素材はポリエチレンなので軽い
給水位置や天秤取付位置や洗浄管取付位置を現場で設定できるのが特徴
カクダイ・ハイタンク洗浄管468-801-32 定価10.000円税抜
ストレートタイプなど数種類ありますので現場に応じて選ぶ必要があります
*洗浄管は必ずパイプカッターを使用します
カクダイ・さしこみソケット4693-32 定価2.700円税抜
以上3点揃える必要があります
準備する道具
- マイナスドライバー
- プラスドライバー
- モーターレンチ
- パイプレンチ
- パイプカッター
- 振動ドリル(取付場所がモルタルやタイルの場合)
- エビモンゴ樹脂プラグ6㎜(取付場所がモルタルやタイルの場合)
- インパクトドライバー
- 脚立1.5~1.8M
- フレキ管(長さ現場合わせ)
- モンキーレンチ
- 下穴用のキリ(固定用背板)
- Φ38~40のホルソー
取付手順
取替手順
- アングル止水栓で止水する
- タンクの水を全て流す
- アングル止水栓の次の給水管を外す
- タンクと洗浄管とオーバーフロー管(細い管)を外す
- 異径さしこみチーズとシスタンバルブを外す
洗浄管固定金具は再度使用します
*前のタンクの位置に取付けたいため 説明書と手順が異なります
- 固定用背板に下穴をあける(Φ4程度)
- タンクの位置を決め けがく
- 壁はモルタルだったのでΦ6㎜コンクリートキリの振動ドリルで穴をあける
- 樹脂プラグ6㎜を入れ背板を固定する
- タンクを載せてフックで留める
- 洗浄管をあてがい 穴をあける位置をけがく
- タンクを取り外し Φ38~40のホルソーで穴をあける
- Wサイホンをタンクに取付ける
- アングル止水栓と反対側に天秤を取付ける(下穴無しでOK)
- ボールタップ固定プレートを取付ける(下穴無しでOK)
- タンクを壁にフックで再度固定する
- 針金でWサイホンのリングと天秤を連結する
- ハンドルの鎖を付ける
- ボールタップを取付ける
- アングル止水栓とボールタップをフレキ管で接続する
- 洗浄管をさしこみの長さに注意しながら測り パイプカッターで切断する
- 洗浄管をさしこみソケットを使用して 既設の洗浄管とタンクのWサイホンと接続する
- 洗浄管固定金具で固定する
- アングル止水栓を開ける
- ハンドルを引き 流れを確認する
- 洗浄管からの水漏れを 流した時に確認
- タンクに水が溜る 水位を確認
- 給水管などの水漏れの確認
左側が古いINAX(おそらく)のタンク 右側がカクダイのタンク