瓦屋根は一部ならともかく全体にズレてくると簡単には修復できません 瓦下の土からやり直しです そうなると葺き替えた方が良くなりますよね ここでは DIY出来ない方も ざっくり掛かる材料費を出してみたいと思うので業者選び等の参考にして下さい 20年以上リフォーム業の経験があり一人で基礎から屋根まで造れる多能工職人が解説します
DIY難易度
- 瓦屋根の最大のデメリットは 土と合わせた重量 にあります つまり 地震に弱い事である
- 難易度高いのは勿論なのですが それでも やってみたいと お考えの方は目を通してください
低 高 | ||
---|---|---|
DIY難易度 | ★★★★★ | |
DIYおすすめ | ★ | |
DIY危険度 | ★★★★★ | 命綱必要 |
DIYご近所配慮 | ★★★★★ | |
一人DIY難易度 | ★★★★★ | |
パワー | ★★★★★ | |
持久力 | ★★★★ | |
忍耐力 | ★★★★★ |
80㎡の瓦屋根から鋼板製カラー波板に葺き替えた材料費は?
前提条件
- 80㎡の切妻屋根 土入り
- 足場・囲いは除外
処分費に関しては 業者や 捨て方によっても ばらつきがあるので注意!
もう少し詳しいホームセンターの屋根材の材料費を見たい方は☟
施工手順
瓦と葺き土の解体
瓦と葺き土の解体作業が一番辛い作業になりますが 中でも解体中の土埃が近所に飛散する事が 懸念されます
そこで 水をスプレーしながら土のう袋に詰めていくことで 解消できます 但し時間の掛かる作業であることは承知下さい
業者のように 囲いをして 数名で 解体出来るのであればベストなのですが・・・
シャワーホースで水を掛けるのはNGです 解体更地にする場合だけです
画像では波板で解説していますが カラーベストも 金属屋根も 10ミリ以下の屋根材であれば 下地造作は ほぼ同じ手順で施工できます
おすすめ道具
- マルハチ産業 ザ・スプレーDXレギュラーノズル 振り子ホース式
- 千吉 クロシダハンドブラシ
- 自立式グリーンバッグ 小さいサイズ(瓦が5・6枚入る大きさ)
- 溝さらえ 什能
- 土のう袋
一吹きで通常の2倍の量 噴射できるので疲れません
築年数が古いと防水シートではなく 杉皮等が使用されている
- 基本 棟から瓦をグリーンバッグに詰めて 降ろしていきます (足下が瓦の方が歩きやすい為)
- 水を 土が飛散しない程度まで掛けて 土を 溝さらえで 土のう袋に詰めて 降ろす
- 杉皮も 水を吹き ハンドブラシで土をかき集め 土のう袋に詰める
桟木・針葉樹構造用コンパネ・断熱材の施工
- 地面から見える軒の部分の野地板が腐食していれば 取替える(画像では9ミリ針葉樹合板を使用)
- 9ミリ針葉樹合板の裏側(下から見える)はキシラデコールで塗装済み
- 上に飛び出している釘を 抜くか打ち込む 垂木の上の部分しか 足を置くことが出来ませんので注意
- 米松桟木(乾燥材KDでなくても良い)27×60ミリを450ミリ以内(芯々)で65㎜か75㎜のビスで 垂木のある部分に留めていく
- 画像のような段差がある時は 桟木の邪魔になる部分だけをカットする
- 桟木を継ぎ足す時は垂木のある上で継ぐ
- ここで 熱に強い断熱材を入れると良い
- 画像は野地板の下に断熱材があるので 入れません
- 画像のように破風の上にある端の 既設の三角の木材(登り淀)の 手前で桟木を止める
- 12ミリ針葉樹合板を32か35㎜のビスで留める
- 画像のように細い板を入れなければ ならない場合は軒より上方で継ぎます
- 軒先の既設の三角の木材(広小舞)より少し出して 留める
金物・ルーフィングの施工
- 軒先に捨唐草を板金ビスを使って留める(下穴無しでも留まる)
- 捨唐草の上から ルーフィングを 重ね ハンマータッカーで 留める
- 捨唐草より少し出してケラバ水切りを留める ケラバ水切りの端が屋根材の端になります
- 上 画像のように 水下側の ケラバ水切りの重ね代(下側)を 数ミリカットして 上側を潰して うまくはめ込みます
- 重ね代は10センチ以上とります
- 重ね方を 水上と水下を 間違えると雨水が入り込みます
棟(頂上)ではルーフィングの切れ目をつくらないように 被せる
ケラバ水切りは切れ目があっても良い
屋根材の施工
ダイドーハントの波板取付ビス 木下地用 が綺麗に仕上がるので おすすめします!
- ビス 又は カラー傘釘をできるだけ桟木の位置に留める(縦方向は450ミリ以内・横方向は山5つ以内空けて打つ) トタンの下穴無しでも留まる
屋根材は軒先側から設置します
杉板・棟包みの施工
- 棟(頂上)には画像のように 杉板15×90ミリ(杉・貫)を取付ける
- 棟巴を画像のようにカットする
- 雨が侵入しない所 画像のように サイドに 板金ビスで留める(黒色もあります)
- 棟包みを継ぎ目にシーリングを打ち 10センチ以上重ねます
重要ポイント
- 葺き替えは天気との戦いです 塗装であれば 工事中断すれば良いだけですが 葺き替えは ルーフィングを張るまでは シートを掛けて雨の侵入を防がなくてはいけないからです
- 積雪のある地域は必ず 雪止め金具 を取り付けます
- 隣の家との距離が近いと 囲いや保護シートが 必要になります
- カラートタンのビスや釘は 目立つので 線を引いて 一直線に綺麗に打たなければ やり直しが出来ません
おすすめポイント
- 野地板を全て解体すると 厚みの薄い屋根になるので あまりおすすめしません 桟木を足して厚みを持たす事で 断熱材を入れることが 可能だったり 重厚さを保つことができます
- 片流れの屋根には 片流れ棟包み がある
- カラーベストを葺いてから割れたりした時に 補修する道具 スレーターズリッパー というものがあります
- 荷揚げリフトのレンタルがあるらしい
- 金属屋根の場合は特に断熱材を入れると良い (雨音も聞こえにくくなります)
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目標工期
1日 足場組み
~6日 瓦・葺き土・解体処分
7~8日 桟木・コンパネ張り・ルーフィング・金物
9日~10日 屋根葺き
11日 足場解体
必要道具等
囲いの為の足場・シート・ハシゴ・シューターorリフト・トラック・スコップ・インパクトドライバー・金槌・タッカー・メタスパ・波板切ばさみ・ディスクグラインダー・土のう袋・丸ノコ・等々